iPS細胞の使用が有用な例を教えてください。

患者ドナーの組織を摘出できない疾患(例:神経変性疾患や精神疾患患者の脳・脊髄、心筋症患者の心臓)は、in vitroでの研究が困難です。iPS細胞は自己再生能と3胚葉(外・中・内胚葉)に由来する細胞への分化能をもちます。このため、ヒトiPS細胞は特定の変異や疾患を持つ患者の遺伝的多様性を保持したニューロンや心筋細胞など、生体から直接得られない細胞を無限に作製できます。 iPS細胞は疾患の分子メカニズム、細胞治療および遺伝子治療への研究や、創薬プロセスにおける毒性(安全性)評価に使用可能です。

【関連情報】
iPS細胞の維持培養から疾患モデルまで ―iPS細胞を用いた応用研究の進め方―

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